【所長のつぶやき】Ver.8~Universal Sports Festival2022~

JICA東京のサイトにご訪問いただき有難うございます。所長の田中泉です。 JICA東京を応援いただいている皆さま、また事業を一緒に作ってくださっている皆さま、いつもありがとうございます。

2022年11月18日

ユニバーサルスポーツでみんな笑顔に 

初めての方もみんなで一緒に“エビ!カニ!”の掛け声と共に、楽しく踊れるエビカニクス体操でウォーミングアップ。
体操が終わったあとは、リラックスしてみんな笑顔に。

10月30日にJICA東京で、11月6日に群馬県前橋市でユニバーサルスポーツフェスティバルをアジアの障害者活動を支援する会(ADDP)の皆さんと開催しました。

ユニバーサルスポーツとは年齢や国籍、障害の有無に関わらず、皆が一緒に楽しむことができるスポーツの総称です。当日は近隣のご家族や小さなお子さん、ご高齢の方、JICA研修員、留学生、日本に働きいらっしゃっている外国籍の方、様々な障害をお持ちの方と沢山の方に参加いただきました。海外での活動後日本で色々なことに頑張っている海外協力隊のOVも、たくさん参加してくれました。

両日ともに爽やかな秋晴れに恵まれ、チームに分かれて風船バレー、卓球バレー、ボッチャの3つの競技を体験し、熱い戦いを繰り広げました。
車いすを利用されている方や視覚障害者の方がチームにいる場合、対戦相手も車いすやアイマスクを使って両チームを公平にするといった配慮など、各競技を全員が楽しむための工夫がされているのがユニバーサルスポーツ。風船バレーでは、風船を相手コートに返す前にチームの全員が風船に触れなければいけないルールとなっており、子どもや障害を持つ方へのサポートなど、チームでの協力プレーが必須です。
私も競技に参加しました。皆で声を掛け合い頭を使って、いかにチームが団結して協力するかが勝利のカギでした。普段使わない体を動かし汗をかき熱い楽しい時でした。(ちなみに群馬では我がチームは準優勝でした!)

参加者の声  

参加者のアンケートでは、“インクルーシブ”に関するポジティブなコメントを沢山頂きました。

・Good time, fun to play with diverse people.
・Really enjoyed the sport in a human equality.
・It was inclusive, every category of people was involved.
・コンセプト通り、あらゆるルール作り・運営の中で、誰もが平等に楽しくスポーツを楽しめる配慮が感じられて、とても楽しく過ごせました。
・ルールや条件を変えれば国籍や性別、年齢、障害の有無に関係なくみんなで楽しむことができたので凄く楽しかったし充実した時間でした!
・海外の方、障害をもつ方など、日々の生活ではなかなか出会えない方たちのことも考えられるようなになってほしいと、毎年参加しています。子どももおかげで駅のホームの黄色いブロックの意味を知ったり、ホームドアの設置意義などに気づいたみたいです。ユニバーサルスポーツが楽しいということが一番の魅力です。
・最初は楽しめるか不安でしたが、スポーツを通じて言語を超え、年齢を超えて楽しむことが出来てとても楽しかったです。
・ユニバーサルスポーツを知り体験するきっかけになり、様々なバックグラウンドを持つ人達と交流を楽しむことが出来た!
・イベント当日が楽しかったことはもちろんですが、障害者の方が日々使っている道具紹介スペースなどがあれば空き時間に学びになると思いました!
・(ラオス語)ມັນເປັນຄວາມມ່ວນຫຼາຍທີ່ຈະສາມາດຫຼິ້ນກິລາກັບຄົນຈາກຕໍາແຫນ່ງຕ່າງໆທີ່ຂ້ອຍບໍ່ປົກກະຕິຈະເຂົ້າໄປກ່ຽວຂ້ອງ. ຢາກຈະເຂົ້າຮ່ວມອີກ.
・(日本語訳)普段関わりが持てない色々な立場の人と一緒にスポーツをできてとても楽しかった。また参加したい。

【画像】長期研修員
南アフリカ出身のズキスワさん
「私は車いすユーザーですが、目が見えない人とプレーすることで、どういう配慮が必要
か気付くことができます。気づきを得ることが特に貴重ですね。体験しながらできることが魅力的で、こういう取り組みがもっとあるといいと思います。」

【画像】相手チームに目が見えない方がいる場合には、対戦相手もアイマスクをつけて公平になるように配慮します。
同じチームのメンバーは、アイマスクをつけた人に声掛けをしてボールの位置を教えたり、腕を支えてサポートしたりします。
声掛けがチームワークのポイントとなるユニバーサルスポーツは、普通のスポーツよりコミュニケーションが取りやすく、すぐに打ち解けられるところが魅力のひとつです。

【画像】ボッチャは奥が深いスポーツです。
最後の最後までどうなるか分かりません。
見守っているチームメンバーも相手チームもみんな真剣です。たとえ言葉が通じなくても、喜びや悔しさなど感動を分かち合うことができるのがスポーツの醍醐味ではないでしょうか。“スポーツの可能性は無限大です!”

【画像】
2018年度 JICA海外協力隊でザンビアに体育の職種で派遣された岩井さん。協力隊での活動が現在のお仕事(障がいをもった子どもたちと関わる)にも活かされており、是非多くの人にアフリカの人たちの温かさや心の豊かさに触れてほしいと、JICA海外協力隊の魅力を語ってくれました!

多文化共生社会って何?インクルーシブ社会を目指して

世界中の人びとが共に生き、幸せを感じることができる世界は、どうしたらできるのでしょうか?
気候変動、パンデミック、紛争、格差…と様々な課題がある世界。日本も外国籍の皆さんが一緒に働いたり、地域にいらしたりすることが増えています。ウクライナやアフガニスタン等の紛争地から日本にいらっしゃる方もいます。どうしたら皆で共に生きていくことができるのでしょうか?そのためには何が必要なのでしょうか?ユニバーサルスポーツの中で声を掛け合い、相手の個性を尊重し、一緒に楽しく汗をかく。このスピリッツを日々の暮らしの中で、私たち一人一人はアクションに繋げていくことが求められています。
準優勝の賞状には以下のように書かれていました。
~卓越したチームワークとインクルーシブなマインドで、チーム間全員で助け合い~「共生型スポーツ推進」に欠かせないユニバーサルスピリッツを存分に発揮され準優勝しました~

【画像】
お子様、お年寄り、障害のある方、外国籍の方等、様々な方が集まったチームが優勝!
賞状と残糸を使ったエコタオルが贈られました。

【画像】
群馬開催では所長の田中もプレイヤーとして参加!風船バレーで熱戦を繰り広げたチーム同士で、群馬県が誇るゆるキャラ「ぐんまちゃん」のぬいぐるみと試合後に記念撮影をしました!


未来に希望の光を!!

コロナ禍で難しい時ですが、JICA東京は未来への「挑戦」を全力で行っていきます。
未来に希望の光をともしていきましょう!